銃の登場
15世紀ごろ、ヨーロッパで銃が誕生し、武器の在り方を大きく変化させた。 古来より中国で使用されていた火薬が、13世紀のモンゴル帝国の遠征と交易によって中東へと伝えられ、 さらにそれがヨーロッパへ伝播して銃が発明されたと考えられている。
銃は従来の武器に比べ、格段に優れた点と欠点をもっていた。 重装化された鎧を貫く高い破壊力を有し、さらにその火力を集中することができた。また軽量で扱いやすい長所がある。 弱点としては、単発で装弾に時間がかかることによる射撃間隔の長さ。そして水気に弱いことがあげられる。兵科としては強力な弾幕を形成できるが近接攻撃力と防御力および突破力に欠ける弱点があった。
銃の登場により防御効果が見込めない重い鎧は廃れ防具は軽装となって歩兵の機動力が上昇した。 それに伴い近接武器も大型の近接武器は姿を消し軽い刀剣類が主流となる。 銃の長所を延ばし弱点を補う改良と運用の研究が行われ、軍隊の中心武器へと比重を高めていくことになる。 初期では銃兵による射撃、射撃の間隙を突く騎兵、長槍を装備した槍兵による防御を組み合わせて運用されたが、 銃剣の発明により銃兵が攻撃力と突破力を得たため槍兵は姿を消した。 17世紀に片手で操作できるホイールロック式やフリントロック式が発明され、 本格的な小型ピストルが誕生すると、 馬上射撃用としても普及し、抜剣突撃戦術と併せて騎兵の打撃力を一時的に回復した。
その後も、弾薬自体を複数備えるリボルバーや連装化、装填する弾薬と火薬を梱包する薬莢と実包の登場。 弾道を安定させるライフリング、先込めに比べ装填が楽な後装式など、次々に改良が行われた。
15世紀頃から始まったヨーロッパ人による海外進出、いわゆる大航海時代にも携行され、植民活動や同業者との争いに用いられた。特に金属製の剣や銃は金属技術をもたない文明を圧倒し、征服者側の数的な劣勢をくつがえしいくつかの文明を滅ぼす要因ともなった。